アトピー最新治療 プロアクティブ療法

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最新アトピー治療

より効果的で負担の少ない治療法や研究も続々

 

プロアクティブ療法

アトピー治療で使われるステロイド薬は、長く使い続けると皮膚が薄くなる・色素が沈着するなど副作用のリスクが高くなります。

 

そのため病状がひどい時だけ用いる治療法が一般的でしたが、湿疹を抑えた後も一定の間隔でステロイドを薬を使い続ける「プロアクティブ療法」の方が、重症化を防ぐ効果が高いことが近年の研究で分かってきました。

 

アトピー治療ではステロイド薬によって表面的には症状が治まったように見えても、実は皮膚の奥深くで炎症反応が続き、ある時一気に症状が現れる“アトピーの再燃”が問題となっていました。
プロアクティブ療法を用いることでこうした再燃の炎を小さくすることができ、結果として薬の総使用量を減らし、ステロイドのランクを落とせる新しい治療法として注目されています。

 

 

フィラグリン」と「JTC801」

2006年、イギリス・ダンディー大学のマックリーン教授は、アトピー患者には「フィラグリン遺伝子(FLG)」に異常があることを発見しました。

 

皮膚表面の角層に潤いを与えるのが「フィラグリン」というタンパク質ですが、このフィラグリンを生成する遺伝子が正常に働かないと、角層にほころびができて刺激物が皮膚の中へと侵入し、アレルギー反応を起こします。それがアトピー発症のメカニズムだというものです。

 

さらに、京都大学のチームは、人工の有機化合物「JTC801」がフィラグリンの働きを強めることを突き止めました。
マウスで症状を改善することにも成功しており、副作用の少ない新しい治療薬の開発につながると期待されています。




 
ダチョウ抗体ジェル

獣医師・獣医学博士である京都府立大学の塚本康浩教授は、ダチョウの卵から抗体を抽出する方法を開発し、この抗体がアトピーの痒みの原因となる黄色ブドウ球菌の活動を抑えることを発見しました。

 

現在は、ダチョウの抗体が入ったアトピー用のジェルが開発され、「アトプロテクト」という商品名で販売されています。

 

 

乳酸菌

乳酸菌の抗アレルギー作用も注目を集めています。

 

アレルギー症状が起きるのは免疫細胞の一種である「ヘルパーT細胞」内でウイルス感染細胞やがん細胞などを攻撃する「Th1」とアレルギーの原因になる「Th2」のバランスが崩れ、Th2がTh1に比べて過剰になることが原因とされていますが、乳酸菌にはこのTh1を増加させる作用があるという研究結果が発表されています。

 

こうした結果から、乳酸菌は一時的にアレルギー状態を改善するのではなく、アレルギーになりにくい体質作りに役立つとして期待されています。

 

 

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