日常生活の注意点
アトピーの改善には生活環境(衣・食・住)からアレルゲン(アレルギーの原因となるもの)と悪化誘因を取り除くことが重要です。
できるところから取り入れていきましょう。
◆「衣」…
皮膚に対する刺激を少なくすることが悪化を防ぎます。
- 下着を着ける。素材は綿やシルクがおすすめ。
- 汗をかいたら下着を取り替える。
- すすぎを十分行う。漂白剤等はなるべく使用しない。
- 襟首の広いものを着用する。
- トピーの赤ちゃんの場合、抱っこの際に頬などに刺激を与えないよう、抱っこする人の衣服にも注意する。
- 紫外線を浴びすぎない。紫外線の強い時期(5~8月)は、薄い色の衣服がよい。
- かゆみが強いときや赤ちゃんの場合、手袋をしてかきこわしを防ぐ。
- 爪は短く切る。
◆「食」…
アレルギーの原因がわかっている場合は、その食品を食べないようにしましょう。バランスの良い健全な食生活をすることも大切です。
- 野菜、海草、魚を多く食べ、肉類を少なくする。
- お菓子(特にチョコレート、ナッツ類、スナック菓子)やアルコールなどを摂りすぎないようにする。
- 香辛料や合成添加物の多い食品、インスタント、レトルト食品を控える。
- できるだけ多くの種類のものを少しずつ食べ、同じものを食べ続けないようにする。
- 和食中心のメニューにし、油分やタンパク質を摂りすぎないようにする。
◆「住」…
ダニ、ホコリ、カビ対策を心がけましょう。
- ホコリがたまらないように、室内にあまり多くの物を置かない。
- 室内でタバコを吸わない。
- こまめに窓を開けて空気を入れ替える。
- 押入にはスノコを使用し、通気をよくする。
- ふとんやカーテン、ソファなどにも掃除機を掛ける。
- ふとんはこまめに天日干し(乾燥機も有効)をする。干したふとんは叩かず、掃除機をかける。
- 寝具には、目の細かい(綿かシルク)カバーを掛ける。
- まくらは丸洗いができるもので、こまめに洗濯する。
- ベッドの場合は、ベッドの下やマットレスの掃除・除湿をしっかり行う。
- ぬいぐるみは最小限にして、なるべく寝室には持ち込まない。
- 室内外の温度差を少なくする。
- カビの増える場所(風呂場・洗面所・台所など)の掃除・除湿に努める。
- 洗濯槽の裏側・冷暖房のフィルターはこまめに掃除する。
◆スキンケア
- ぬる目のお風呂にゆっくりと入る。
- 柔らかいタオルと石鹸で軽く洗い流す。こするのは厳禁!!
- 湯上りは、肌に水分が残るように柔らかいタオルでそっと押さえるだけにする。
- 入浴後すぐに保湿剤をたっぷり塗る。
◆ストレスケア
年齢が上がるにつれて、ストレスが原因のアトピー性皮膚炎が増える傾向にあります。
また、ストレスは自律神経やホルモン、免疫機能にも影響を及ぼし、アレルギー疾患を悪化させることも分かってきています。
〈具体的なストレス対策〉
- 早寝早起きをし、生活のリズムをなるべく一定にする。
- 睡眠時間を十分にとる。
- アルコールやカフェイン、タバコを控える。
- 子供の場合、なるべく屋外で遊ぶ。
- 熱中できる趣味を持つ。
- 頑張りすぎない。